緑内障は症状が進行しないと気づきにくく、「視野が欠けている」「なんだか充血がひどい」「目が急激に痛い」などと気づいたときには、既に病気が進行しているケースが多いです。
一度障害を受けた視神経は元には戻らないため、緑内障を完治させることはできませんが失明は治療によって防ぐことができます。
大切な目を守るために、定期的に検診をオススメします。
緑内障の治療は、視神経がダメージを受けてこれ以上視野が狭くならないように、眼圧を下げることが基本となります。
要因を考慮して、点眼薬、内服薬、注射薬の使用。レーザー治療・手術、生活習慣の見直しなど、一人一人に見合った治療方法を決めます。
緑内障は早期発見・早期治療で失明を防ぐことができます。
緑内障治療は、完治することではなく症状の進行を抑えることが目標です。早期発見があなたの今後の視野がかわります。
お悩みの方は本田眼科クリニックへご相談ください。
高眼圧症の方は年1回程度の定期的な検診が必要です。
眼圧が22mm以上あるが視神経乳頭、視野などに異常がない場合高眼圧症と呼びます。
高眼圧症の人は10年間で約10%の人が開放隅角緑内障を発症すると言われます。高眼圧症が緑内障へ移行するする割合は個人の危険因子により異なります。
これらの危険因子が多数当てはまる人は緑内障に移行する可能性が高いと考えられています。
また、ポスナーシュロスマン症候群(突然虹彩毛様体炎と高眼圧を来す疾患)はステロイド点眼と眼圧下降剤で収まりますが繰り返すことが多いです。こちらも一部は緑内障に移行すると言われています。
緑内障の治療目的は視機能の維持です。
現在エビデンスに基づいた唯一の治療方法は眼圧を下降することです。
また眼圧上昇の原因があれば原因の治療をします。治療は薬物、レーザー、手術から症例や病型に合わせて適切な治療法を選択します。
治療ではまず無治療時の眼圧をベースラインとして決め、視神経障害の進行を阻止しうると考えられる眼圧レベルを設定する。(目標眼圧)目標眼圧の例としては緑内障病期に応じて初期例19mmHg以下、中期例16mmHg以下、後期例14mmHgに設定することが提唱されている。また臨床研究から無治療時眼圧から20~30%眼圧下降を目標として設定することが推奨されています。
現在主に薬物治療が行われています。使用する点眼薬は緑内障の種類や併せ持つ疾患により異なります。以下に主な点眼薬を挙げます。
また内服薬と注射薬には炭酸脱水素酵素と高浸透圧薬があります。
いずれも眼圧を下げる作用は強力ですが効果の持続時間は短く全身への影響も大きいため長期間使用することはできません。
現在では急性緑内障や続発緑内障などで眼圧上昇が著しい場合に手術治療を行うまでの間をしのぐ緊急治療薬として使用されます。
炭酸脱水素酵素は四肢のしびれ、味覚異常、電解質異常、胃腸障害、腎・尿路結石などの副作用があります。
その他視神経への血液循環を良くするために循環改善剤や視神経を保護するためにビタミン剤の内服を行う場合がありますが効果のほどは定かではありません。
緑内障の治療はまず点眼薬による治療を行い眼圧を下降させることが主になります。点眼薬を複数使っても眼圧下降が不十分な場合内服薬を用いて眼圧を下げるようにします。
しかし、内服薬を長期間使用すると手足のしびれ、腎臓障害、糖尿病、尿路結石など副作用が出ます。投薬減量、中止のため眼圧を下げる手術を行います。
アルゴンレーザーやヤグレーザーなどを使って房水排出の障害となっているところを広げて房水の出口を開放する手術を行います。
また房水を作っている毛様体をレーザーで凝固破壊することにより房水が作られないようにする方法もあります。レーザーの侵襲は観血手術に比べて小さいので観血手術に踏み切る前に行われます。
瞳孔ブロックを解除し隅角を開大させる手術です。原発及び続発閉塞緑内障で行われますが数年後に水泡角膜症を起こすことがあるため白内障手術が第一選択となりました。
線維柱帯の色素細胞を選択的に傷害し機能的再構築を促し房水排出抵抗を減らし眼圧を下降させます。
約70~80%に有効。1年で70%、3年で50%効果が持続し繰り返し行えます。
眼圧下降率は20-25%3~5mmHgで点眼薬1本分に相当します。効果判断は1~2カ月後です。
薬物治療やレーザー治療で十分に眼圧が下がらない場合観血手術を行います。
房水の排出路を開いたり全く新たに房水の排出路を作ったりします。
房水の出口に抗がん剤マイトマイシンCを塗布することで排出路が塞がりにくくすることができるようになり手術の効果は長期間持続できるようになりました。
それでも10年間で約20%の人で眼圧が再び上昇します。また、抗がん剤を塗布した部分が弱くなって破れたり感染して重篤な合併症を起こすことがあります。
一番重要なことは良好な視機能の保持です。手術を受けるかどうかは「年齢」「病気の程度」「進行速度」を十分に評価して
「寿命に達するまで必要最低限度の視機能が保たれるかどうか。」を予測して決めます。
ほとんどの緑内障は慢性で進行は緩徐ですので時間を掛けて落ち着いて決めましょう。
当院では、低侵襲緑内障手術(MIGS)の1つである、iStent®(アイステント)を厚生労働省の認可を得て導入しておりました。。
この度、第2世代のiStent®である「iStent inject®W」が我が国でも承認され、当院でも導入いたしました。これまでのiStent®では挿入できるステントが1個でしたが、iStent
inject®Wでは、1つのインサーターで2個のステントを挿入できるようになり、これまでの1個留置よりも眼圧下降及び点眼薬減少効果が期待できるようになりました。
iStent inject®W は日本で承認を受けたMIGSの世界最小(全長0.36mm)インプラントです。軽度から中等度の開放隅角緑内障の人が白内障手術を受ける際に、チタン製のステント(筒)をシュレム管に挿入します。線維柱帯網をバイパスしシュレム管に房水を流すことで房水の排出を増加させ、眼内の自然な房水排出を促進します。術後に眼圧が少し下がることが多く、点眼薬が減ったり不要になるケースがあると報告されています。
iStent inject®W
の一番の利点は、結膜などに全く侵襲がなく、将来にマイナスとなる後遺症がほとんどないことです。
白内障手術と同時に行うことができ、手術に要する時間が短く、非常にシンプルな手術操作が高く評価されています。厚生労働省の認可を受けて実施している施設は日本ではまだ少ないですが、今後更なる普及が期待される治療法です。
緑内障治療を行っている患者様で、白内障手術をお考えの方はご相談下さい。
費用は健康保険適応で1、2割負担 :片眼18,000円、3割負担:片眼約97,000円になります。
強膜弁を作成し強膜弁下に輪部組織の切除を行い強膜弁を縫合して濾過量を調整する術式。現在最も一般的な緑内障手術。
専用のインプラントを用いて前房と眼外の間に新たな房水流出路を作成する術式。
生活習慣病は20世紀の医学用語の代表です。
先天性緑内障以外は日常生活を改善することにより緑内障の発症及び進行を防ぐことが可能です。
肥満、高血圧、運動不足、精神的ストレスなどを避けて十分な休養を取ることが他の病気同様緑内障を予防することになります。
緑内障に関する研究において眼圧が上昇すると証明されている因子は加齢、女性、黒人、遺伝、寒冷、高血圧、肥満、頭位を低くする、激しい運動、交感神経系亢進、副腎皮質ステロイド、糖尿病、薬物、近視など多数あります。
カフェインも眼圧を下げると言われているのでコーヒー、紅茶、緑茶の飲み過ぎは好ましくありません。